2018-01-06から1日間の記事一覧

失楽園 第一章 第二節

それは圧倒的な絶望だった。 例えるならば目の前で巨人が見下ろしているが如く、敵は高く威圧的であったのだ。 目が掠れているのはきっと出血によるものだと信じたい。 初めて抗いようのない形をした「死」にであったのだから。 「俺も暇ではない、名乗ったか…